9月6日 胆振東部地震と全道地域の停電
台風21号の被害状況がまだまとまっていないうちにまた北海道で災害が発生。6日3時8分に砂川市で震度4を記録した胆振東部地震が起こり、北海道ではじめて震度7(厚真町)を記録し、その影響で北海道内全域で停電が発生した。
(写真は避難所の総合体育館)
6日(木)
午前3時26分、災害対策本部開設、第1非常配備を発令
午前4時35分、災害対策本部員会議を開催し、道路橋梁、施設関係の調査、避難所の開設準備を指示
午前8時30分、停電の中、市ホームページを更新
午後12時48分、市街地の一部で停電解除
午後1時35分、北電砂川発電所が稼働(停電状況は変わらず)
午後3時、停電地区に避難所開設(空知太小、公民館、総合体育館)の広報車周知
7日(金)
深夜1時30分、空知太地区の固定電話が不通に
午前9時、市役所や協定先である「空知太調剤薬局」に充電コーナーを追加開設
午後10時7分、市内ほぼ全域の通電を確認
午後11時、公民館と空知太小学校の避難所を閉鎖
8日(土)
午前10時、総合体育館の避難所を閉鎖
午後1時、災害対策本部員会議を開催、第1非常配備を解除
以上がおおまかな対応だが、この間に市民からの問い合わせが100件以上あり、一番多かったのが「停電地区を教えて?」「停電はいつまで続くのか?」「携帯電話の充電場所は?」であった。ブラックアウトから市街地の一部が通電するまで約9時間、砂川全域の通電まで約44時間かかっている。停電地区の情報取得ツールは、残念ながらスマートフォン、携帯電話しかなかったのではないか。スマートフォンであれば市のホームページで情報を得られるが、それ以外の方は電話を市役所等にかけて情報取得していたと推測される。
スマートフォンの地震情報画面
避難所(空知太小学校)の様子
避難所に運び込まれた災害備蓄品(アルミマット、水、缶パン、レトルト米など)
公民館
それにしても、北海道の電力供給体制がぜい弱であることがあらためて知らされた。道内の電力の半分近くを供給している苫東厚真火力発電所(160万キロワット)が停止した後、相次いで全道の発電所も止まり、北海道全体が暗闇となることはあまり想定していなかった。約44時間で何とか復旧したが、いまだに電力供給体制は十分とはいえず、これから冬場にかけて電力の消費が大幅に増えることから、道民全体での節電が必要となる。
砂川市でも各避難所に配備する発電機・暖房器具の充実と食料供給について大きな課題を残した。ふだんから家庭でできる事、地域でできること、行政でできることを今一度ふりかえり対策を考えることが必要である。